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第11回《日本海の印象》C.ドビュッシー:「海 — 管弦楽の為の三つの交響的素描」

 私用により山陰に来ています。苦手な飛行機に乗り羽田から約1時間。(帰りは高速バス)現地移動はレンタカーを借り、気になっていた山の中の窯元や砂漠?を回り、少しだけ景色を楽しんできました。着いたのが夕方だったうえ、目的地への移動もあったので時間は無かったのですが、海と山がやたら近いダイナミック景色を堪能する事が出来ました。
 特に印象的だったのが、関東に住んでいると中々見る機会のない「日本海」。太平洋とは全く違う深み、暗さ、波音に、恐ろしささえ感じました。そんなメランコリーな魅力のある日本海を思い出すと、やはり頭に浮かぶ音楽はドビッシーの「海 — 管弦楽の為の三つの交響的素描」でした。←ベタ

 この作品は初版の楽譜の表紙に葛飾北斎の「富嶽三十六景」〜神奈川沖が使われている事は有名ですが、音楽における印象派の中でも最も評価されている作品でもあります。それは、この曲に込められたドビュッシーの思いが、彼の海への強い憧れだったから、なのかもしれません。彼は「作曲家にならなかったら海員になるつもりだった」と友人への手紙で語っていたそうです。そうした海への愛情を最高に洗礼された形で表したからこそ、この様な傑作に成り得たのだと思います。
 曲は3曲からなりますが、それぞれ「海の夜明けから真昼まで」「波の戯れ」「風と海の対話」という副題が付いています。表題の内容を見事に描写する作曲技法も又、この作品の凄さの一つです。

 この曲を聴いていると、作曲者の海にまつわるイメージ(或いは記憶?)を垣間見る事が出来ると僕は思います。是非皆さんも、この曲を聴いて、ドビュッシーの「海」を感じで見てください。(笑)
 ドビッシーがもし日本海を見ていたら、どんな作品になったのだろう?・・・ふとそんな事を考えた1日でした。

2016年2月13日(土)

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