第17回《漁港と海》R・シューマン:序奏と協奏的アレグロ ニ短調Op134
お盆休み、連休にはならなかったので、某KQの「みさきまぐろきっぷ」を使い、三浦半島の先端まで日帰りで行ってきました。その日は偶然にも夜市が開催されていて、昼頃に行って半日!たんまりと楽しむことが出来ました。そして何と言っても素晴らしいのはコスパ。「横浜から三崎口までの往復切符」+「KQバス乗り放題」+「提携店での食事券」+「アクティヴィティ色々」で3000円以下というのはお財布に優しいです。皆さんも是非試してみて下さい。(笑)
さて、そんなこんなで三崎の漁師町まで行ってきたのですが、いつきでもこの町の雰囲気には惹かれます。「昔ながら」と言うか、ゆったりとした時間の流れと美しい海。穏やかな気持ちにさせてくれます。今日はそんな懐かしい雰囲気にピッタリな曲を紹介したいと思います。
R・シューマン:序奏と協奏的アレグロ ニ短調Op134
シューマンと言えば彼自身ピアニストであったという事もあり、多くのピアノピースや、技術的にも規模的にも困難な大曲が多く書かれていますが、その中でも彼の代表作として有名なのがイ短調のピアノ協奏曲でしょう。その究極(?)とも言える完成度の高さと、シューマンらしい多彩なキャラクターで圧倒的な存在感を放つ傑作ですが・・・・・・・・実は他にも2曲ピアノとオーケストラの為の作品を書いています。協奏曲の陰に隠れてしまっていますが、この2曲も結構良い曲です(笑)序奏と協奏的アレグロ ニ短調Op134はその一曲。
ニ短調のちょっと土臭い序奏から始まり、突如穏やか明るいメロディーが聞こえてきます。これが、この曲のメイン主題。曲の終わりまで様々な形で何度も登場しますが、この旋律がなんとも懐かしい雰囲気を作ってくれます。元はドイツの古い民謡からの借用だそうですが、最初の1フレーズが5音音階で出来ている事もあり(今度5音音階について詳しく書きます⭐︎)、聴き手をなんとも懐かしい気持ちにさせてくれます。そんな場所に行った時、又は行った気分に成りたい時(笑)この曲を聴いてみて下さい。きっと皆さんを穏やかな気持ちにしてくれるはずです。
余談ですが、この主旋律は日本の有名な童謡、三木露風作詞・山田耕筰作曲「赤とんぼ」のメロディーとの類似が良く指摘されています。「ゆうや〜けこやけ〜の、あかと〜ん〜ぼ〜〜」のあれです。作曲した山田耕筰がドイツへ留学している為、シューマンの曲、或は元の民謡をどこかで聴く機会があったのかもしれませんが、真相は定かではありません。しかし、何方にしても我々日本人に親しみのある哀愁漂う名曲には変わりありません。是非一度聴いてみてください。
8月13日(土)