第21回《初めてのラフマニノフ》S・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番二短調作品30
ハンガリー出身のピアニスト、ゾルタン・コチシュが亡くなったというニュースを見ました。コチシュの演奏は何度か生で聴いていて、特にバルトークやドビッシュー、モーツアルトのソナタなどが素晴らしい演奏だったのを覚えています。そして何より、生まれて初めて買ったラフマニノフのCDが彼の録音でした。ピアノ協奏曲の2・3番とコチシュ編のボコリーズが収録されたディスク。その個性的で切れ味抜群の演奏に憧れ、何度も聴いた記憶が懐かしいです。まだまだ生演奏を聴く機会もあると思っていましたが・・・まさかでした。まだ64歳だったそうです・・・。
そんなニュースを読んだので、久しぶりにコチシュのラフマニノフのコンチェッルト3番を聴いています。彼のラフ3はエキサイティングでいてすごくロマンティック。二楽章の溢れ出る感情が心に響き、又一楽章のカデンツァなどは聴き手をワクワクさせてくれるスピード感がたまりません。そしてこの曲の一番の魅力で巨大なスケール感もコチシュのテクニックで最大限に生かされています。もちろん他にも素晴らしい録音は沢山ありますが、是非一度コチッシュのラフマニノフを聴いてみてください。きっと癖になると思います。
・・・と、なんだか曲の紹介というよりコチシュの紹介になってしましました(笑)ラフマニノフと言ったらピアノ協奏曲二番が有名ですが、三番も又、二番とは少し違った魅力があります。是非聴いてみで下さい。
2016年11月7日(月)